ピアノコンサート
2010年 06月 02日
普段なら絶対自分では選ばない演奏会、に行ってきました。オールショパンプログラム、ピアノリサイタル。んー、ありえん。取引先からの案内で、会社の上司たちと行くことになりました。
絶対寝るな…って思って行ったんだけど、これが意外に面白い。
前半はバルコニー席(こんな後ろ角度から)で聴いたのだけど、手元が見えて、ピアノの中のハンマーの動きが見えて、なにやら新鮮でした。ピアノは打弦楽器(?)ってことになるので、音は一度出たら減衰しかしない。持続もしない。ちょっと違う感覚。そこから見えたハンマーの動き。1つ気になったこと。ピアノって例えば曲中で和音を鳴らすとき、音の出だしは同時に出すとして、指はいっぺんに押さえてハンマーが同時に弦を叩く。で、音の終わり。ペダル使って音は続いていて、指を離す瞬間、ばらばら…ハンマーがばらばらって戻る。ペダルあるからそこで音が終わるわけじゃないけど。音の終わり、適当??みたいな。どうなんでしょ。後で会社の人と話したら、主音の指を最後に離すとか、意識してるんじゃない??って。どうなんでしょ。どうなんですか????
そして、ピアノ、すごーーーい◎
この角度で見てると(聴いてない…?)、いろいろ発見とかあって面白かった。ピアノって、物理的には10本の指で10個の音をいっぺんに出せるわけで(使うかは別として)、それを全部自分ひとりでコントロールするわけで、まずその楽譜を読んでその情報を整理して指を動かす、っていうことだけでもすごいと思う。私がやってるサックスだって10本の指をコントロールするけど、1つの音に対して10本の指のどれとどれを使うか、だけだけど、ピアノは1つの音に対して1本の指だけだから。同時に出る音はいっぱい。んー、ほんとすごい。で、うちらがアンサンブルで例えば4人でやっても全部のパートの役割が違って、旋律だったり伴奏だったり内声だったり、それで音量も音色もリズムも違ったりするところ、自分のパートだけでヒーヒー言ってるのに、それを違う指で違う役割して全部コントロールしてる…。てのが見えた…。左側から見てたから左手がたくさん見えたのだけど、小指が低音の伴奏的流れをしていて(バリトン的な)、その合間にその小指も含むいくつかの指で内声の和音もして(テナー、アルトみたいな)、さらに右手の一部で旋律のくっきりした音量とタッチが(ソプラノ的な)………わぁ、考えるだけでややこしいことを。普通に弾いてる。しかもほんとに違うふうに弾き分けてる。
プロピアニスト、すごーーーい。
てことで、あとは、なんか音がこもる感じがしたので、休憩のあとは、2階席ど正面に移ってみました。指のことはさっきまでほど何も気になることなく、音楽のことが耳に入ってきました。視覚ってすごいなぁ。で、こもる感じもなく輪郭もくっきりした音とか音のニュアンスが伝わってきました。ホール、すごーーーい。ピアノのあの斜めの蓋、すごーーーい。
当たり前かもしれんけど、こんなに違うんだなぁって。
ちょっと新鮮で面白かった。
オールショパン。2時間のコンサートで、1曲しか知らんかった…。
by tadpole_yukabe
| 2010-06-02 23:21